
希少糖の今とこれから
自然界に最も多く存在する単糖としては炭素6個からできている6炭糖が代表されます。これらの6炭糖には生物が生命の維持のため、エネルギー源として利用するD-グルコース、D-フラクトースなど、そして、植物や微生物などの構造成分または糖タンパク質に含まれている多糖の構成成分として利用されるD-ガラクトース、D-マンノースなどがよくしられています。特に、近年人口増加による食料問題などの解決策として太陽が存在する限り、毎年生産されるバイオマスからエネルギー源としてD-グルコースのような単糖を生産しようという研究は昔から活発的に研究されて来ました。しかし、これらの単糖はエネルギー源もしくは多糖の構成成分として用いられることまた、同一もしくは他の単糖と二糖またはオリゴ糖(およそ3から7個の単糖が連った物)を形成し甘味料、健康食品などに用いられることはよく知られていますが単糖そのものとしての生理活性に関してはほとんど効果がないとされているのが一般的でした。
近年、自然界に単糖の中で自然界に大量に存在するD-グルコース、D-フラクトースなどのような天然型単糖に対して、自然界にごく微量にしか存在しない単糖として希少糖と定義される単糖が注目を浴びています。これらの希少糖は自然界の一部の微生物によりエネルギー源として用いられるだけではなく、単糖そのものとしても色々な生理活性の効果があると報告されるようになり、これらの希少糖の研究により、新たな糖の研究分野と利用みちが展開されると期待が高まりつつあります。今までこれらの希少糖はもともと自然界にごく微量しか存在しない糖であり、非常に高価であるため、研究に用いるためには多くの壁がありました。しかし、自然界に主に微生物が含有している酵素の中で単糖の構造を一部変えるイソメラーゼ
もしくはエピメラーゼ といった酵素の反応により、天然型単糖から希少糖が作られることが可能であることが色々な酵素のスクリーニングより行った研究からわかるようになってきています。香川大学では、自然界に大量に存在する天然型単糖を希少糖に変換する土壌微生物から単離したD-タガトース-3-エピメラーゼ
の発見により、大変低価であるD-フラクトースから希少糖であるD-プシコースが生産できるようになり、希少糖生産と研究に画期的な新しい道が広がるようになりました。D-プシコース
は他の希少糖を生産するのに根幹原料になるため、D-プシコースの生産確立は他の希少糖生産を可能とする大変大きな成果であると言えます。現在、D-プシコースを原料とし、新たな希少糖であるD-アロース
の生産が行われ、D-プシコース と D-アロースの生理活性の研究や用途開発に関して活発に研究が行われています。これらの希少糖に期待される効果としては活性酸素抑制機能、臓器保存剤、制癌剤、血糖降下剤、抗高脂血症剤、抗肥満剤としてのことが期待され、これらの効果は医薬品、機能性食品、化粧品などでの応用が期待されます。現在、6炭糖の全単糖34種類に対して、それらの分子構造、生成酵素の関連をリンク状に構造化したイズモリングを構築し、これらの全単糖の生産研究と新たな用途開発のため、香川県では産―学―官のプロジェクトとして活発に研究を行われています。現在はD-プシコースとD-アロース
だけではなく、続々と他の希少糖の生産は報告されるようになっており、今までの天然型単糖では見出すことができなかった生理活性、用途などに対して希少糖に対する期待が高まり、これらのことは今後の更なる単糖に関する研究の領域をよりいっそう広げると思われます。今後希少糖の更なる研究に夢を託してこれらの希少糖である単糖が人類に新たな希望をもたらすことを願っています。
希少糖に興味があり、もっと詳しいことが知りたい方は、PC用のページもご覧ください。皆様のお越しをお待ちしております。
http://www.rare-sugar.com

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